死産の記録

2018年8月、20週で死産しました。赤ちゃんが確実にいた証と気持ちを残しておきたくて。

会いたい

最近泣かなくなってきたから、もう大丈夫かなって思って、あこちゃんがお腹にいるときや出てきた時の写真を見返してみたら、やっぱりすごく会いたくなって泣いてる。お腹にいたことも、病気になったことも、出てきたことも、本当にあったのかなかったのかわからないようになっているけれど、写真をみるとやっぱり本当だったのだなあと思う。会いたくて、悲しい。なんで無事でいてくれなかったのだろう。すごくかわいく足もお顔もできていたのに。

あこちゃんが、お腹にいて幸せだった頃に戻りたい。

月命日だった昨日

もうあれから1カ月。あっという間でした。あこにお花を買いに行ったら、台風で店じまいするからって、たくさんおまけしてくれた。バラとセダムとホワイトスター。

まだまだ悲しくなることはあるけれど、ようやく人と会えるようになりそう。その時には、20周で男の子だったよって言えるかな。

ひとりごと

入院中も、あかちゃんに病気が見つかった時とも、いろいろな人のブログを検索した。同じ境遇の人がいると思って、とても心強かった。ブログを書いてみて、私も参考にしてもらえることがあるかもと思ったけれど、書きなぐりに近い状態で、どうしていいかまだよくわからない。もう少し落ち着いたら、自分がしてよかったことや、火葬とか、入院中の客観的な情報を詳しく書ければいいな。

入院おぼえがき3日、4日目

病室に帰ると、達成感でいっぱい。のども渇いていたので、水をたくさん飲む。気がつかないうちにおむつみたいな下着に代えてもらっていて、1回目のトイレの際には看護師さんを呼ぶように言われる。夜ごはんももりもり食べる。寝る前にあこちゃんを連れてきてもらう。嬉しくて悲しかったけれど、室温が高すぎて、溶けてしまうのではないかと心配になる。写真とかをとって、すぐにお預かりしてもらう。頭も液体が入っていたことを感じさせる感じで、真っ赤な身体だったけでど、すごく綺麗な足を持っていた。すごくかわいかった。でも、もうあこちゃんの魂はそこにないのだと感じられた。

最初は、火葬までずっと病院であずかってもらおうと思っていたけれど、あこちゃんと会った夫が連れて帰ろうと言ってくれた。明日は退院の予定で、私はお昼くらいに先に退院して、明日の夜に夫が仕事から帰って、あこちゃんを迎えに行ってくれることが決まった。家に連れて帰る場合の保冷とか、いろいろ不安だったけれど、連れて帰らないと後悔すると思ったので、それは明日に考えようと思って、大賛成した。

入院おぼえがき3日目、3

夕方になっても、出てくる気配がない。弱い陣痛も続いているけれど、よくわからない。よつんばになって出てきやすいポーズをとったり、歩いてみたりするけれども効果なし。ただ、もうラミナリアをさらに入れるのは無理すぎて、看護師さんたちにうったえる。足浴とかもしてもらうけれど、効果なし。

内診でチェックしてもらうと、赤子はもうおりてきてるので、先生がひっぱりだして、出てくるかみてみましょうということになり、LDRから処置室に移動。ほぼお向かいの部屋なのだけれど、これが、ざ、手術室な感じで少し怖くなる。

ここで担当してくれていた助産師さんが出勤のため登場。ずっと横についていてくれるらしい。感謝!導尿をし、女性の先生2人がかりで、ひっぱりだしてくれるのだけど、あこちゃんが横向きのため肩しか出てこないらしい。いきんでもでてこない。いきみなながら、これがいきむということかと思ったりもする。ただ、膣に手を突っ込まれているため、これも痛い。

ここで、急きょ、静脈麻酔での分娩を提案される。ほぼ決定事項のようだった。麻酔がかかると痛くないけれど、あかちゃんの損傷ははげしくなるとのこと。私はここで、これはあこちゃんが配慮してくれた結果なのだと思った。横向きでは出てこないし、このままではまた処置に逆戻りで、入院も伸びる。ラミナリアもいれなければならない。今日出てこないと、夫は立ち会えない。でも、産声を上げない分娩はつらいし、痛いのも限界だし、胎盤も出さなくてはいけないし、静脈麻酔での分娩はまったく頭にもなく知識もなかったけれど、あこちゃんが身を呈して守ってくれているのだと思った。あこちゃんは、これから生存しないあこちゃんの身体よりも母体を優先することにしたのだと。静脈麻酔での分娩することを旦那さんと相談してくださいと言われて、LDRに控えてくれていた夫が来てくれる。夫は最初、抵抗があったみたいなのだけれど、あこちゃんが守ってくれてそれで配慮してくれてるんだと思うというと、ふに落ちたみたいで納得してくれる。

術後に呼びますねと夫はLDRに帰り、私は酸素マスクとか、心拍等を確認するものをつけられる。もともと痛み止めのためにずっとつけている、プラスチックでできた静脈針に麻酔を投入。少し眠くなりますよと言われて、天井が少し回った感じがして、変な夢を見る。屋台の夢だった気がする。そのうちに、声をかけられて、目をあけると、横に夫がいた。最初の私の一声はあこちゃん出た?だったらしい。目を開けても、眠くて、眠くて変な感じだった。そしてうまくしゃべれない。何分かしているうちにちょっとしゃきっとしているけれど、まだぼーっとしていた。

しばらくしてあこちゃんを連れてきてもらった。やはり、損傷がはげしくて、胴体は布につつまれている。たぶんちぎれていたのだと思う。それでも、口から上のお顔と足は綺麗にあって、足型もとってもらえた。出てきた瞬間もわからなかったし、お腹にいたことに不思議だし、お腹で育っていたこともよくわからないけれど、そんなに完璧な足を持っていることにびっくりした。やっぱり男の子だったよと教えてもらう。

まだ、ちょっとだけ会って、またあずかってもらって、意識が少しさめたころに、車いすで、病室に帰る。